3D CADソフトとmeviy、互いの機能をうまく組み合わせることで業務効率を大きく改善することが可能です。今回は、TopSolid’Mold 7 と meviy の組み合わせで、エジェクタピンの手配・調達業務を効率化する方法についてご紹介いたします。部品番号の管理や転記ミス、部品表・配置図などの帳票作成など、ノンコア業務からの解放が期待できます。
3D CADの部品番号を活用するメリット
発注・受入・加工・組立などあらゆる業務シーンで必要になる部品番号ですが、3D CADで部品番号を入力・登録しておくことで、部品番号とパーツデータを一元的に管理できたり、部品表・配置図などの帳票を自動出力したり、管理や業務を効率化することができます。さらにmeviyでは、CADで入力した部品番号を継承することでき、納品時の納品書や商品ラベルに印字してお届けすることができます。そうすることで、受入時の部品表との照合、組み立て時に配置図での位置確認が容易にでき、ミス削減につながります。
以下に、TopSolid’Mold7での、部品番号の設定方法からmeviyでの発注までの操作方法や、配置図、部品表の出力方法の詳細な手順を解説いたします。
1. TopSolid’Mold 7でエジェクタピンの名称を設定する
エジェクタピンの配置
まず、TopSolid’Mold 7 のコマンド使ってエジェクタピンを配置していきます。
部品パラメーターの設定
パーツを識別するために、パーツ毎に名前を設定します。
下図のとおり、システムパラメーターの「名前」のチェックを外すことで、任意の名前に変更することができます。
➡ 要素タイプツリー > パラメーター > システムパラメーター
部品の名前の変更
エジェクタピンをダブルクリックし、部品の編集を行います。
名前欄に分かり易い部品名(例えば「EPP002」)を入力します。(他のピンも同様の操作で変更します。)
💡 利用可能文字:半角英数(大文字)、半角カナ、半角スペース、数値、#$%&'()*+,-./:;=?@\_,~
2. meviyでの見積
ファイルの別名指定
モールドファイルを右クリックし、「ドキュメントを変換してエクスポート」を選択します。
ファイルの保存
エクスポート対象としてすべてのエジェクタピンを選択します。
💡 meviyにアップロードが出来るパラソリッド形式で保存します。
エジェクタピンをmeviyへのアップロード
meviyではエジェクタピンセットをまるっとアップロードできます。
※「まるっとアップロード」の詳細紹介はこちら
💡 材質・表面処理・公差を指定して見積りを開始します。
TopSolid’Mold 7で設定したエジェクタピン名称の確認
TopSolid’Mold 7で設定した「EPP004」がmeviyでもパーツ名として継承されます。
💡 パーツ名の[4]は、EPP004と同サイズ同形状のピンが4本あることを示しています。
パーツ名をお客様注文番号にの反映
meviyの入力ウィザードを用い、パーツ名をお客様注文番号情報に付与します。
※入力ウィザードの詳しい使い方はこちら
➡ 「・・・」 > 「お客様注文番号入力」 > 「入力ウィザード」>「%PRT_NAME_GROUP」を入力し、「一括反映」を実行します
お客様注文番号の確認
全部品のパーツ名がお客様注文番号に転記されたことを確認します。
3. meviyでの注文
エジェクタピンの注文
パーツ一覧を確認し、「注文へ進む」をクリックします。
注文内容の確定
「注文を確定する」をクリックします。
※注文方法は「使い方マニュアル」にてご確認いただけます。
納品時の荷姿
TopSolid’Mold 7で設定したパーツ名を、商品ラベルのお客様注文番号に印字してお届けいたします。
TopSolid’Mold 7情報の確認
商品ラベルの「お客様注文番号」で配置図上のエジェクタピン取付位置を特定ができます。
ここまで、meviyでの注文は完了します。
以下は注文後の検品や組み付けなどのために用意いただくと便利なTopSolid’Mold 7の操作です。
4. 配置図の作成
配置図を作成しておくと、注文商品受け取り後の部品組み込み時に便利となります。
カテゴリの設定
ツール > セットでエジェクタピンのみを選択し、新規セットを作成します。
➡ ツール > セット
投影図の作成
モールドドキュメントを右クリックし、<ドラフト>ドキュメントに投影します。
投影方向の調整
投影方向の回転を行い、ツバ側からのビューを作成します。
💡 投影ビューの中央にある青矢印の十字のシンボルを引き、ビューの向きが変更可能です。
投影結果の確認
エジェクタピンのグループが投影されます。
💡 以後、この図面ファイルをテンプレートとすることで、別の金型にて同様の図面を作成する際に②③の作業は省略できます。
手順:
1.テンプレートドキュメントにてビューを右クリックし<セットの編集>を選択
2.新しいソースドキュメントとセットを変更
5. 部品表の作成
部品表を作成しておくと、注文商品検品時に便利となります。
表示単位の選択
金型ドキュメントを右クリックし、「部品リスト」を選択し、投影対象を「セット」にチェックし、「エジェクタピンのセット」を選択します。
配置図上に部品表の配置
部品表の対角点を指定し、図面上に部品表を配置します。
配置図上にピン名前の追加
インデックスとして表示させる内容を指定します。
➡ 文字記号 > インデックス
💡 この図面ファイルをテンプレートとすることで、以降は①②③の作業は省略できます。
手順:
1.部品リストを開き、[部品リスト]-[アセンブリ]で新しいソースドキュメントを選択
2.ドラフトテンプレートドキュメントにてビューを右クリックし<セットの編集>を選択
3.新しいソースドキュメントとセットを変更
配置図上にピン名前の確認
配置図のピンに名前が表示されます。
💡 部品をひとつずつクリックすることは不要です。
(インデックスを配置するビューを指定するために一回クリックが必要です。)
部品表の出力
図面上の部品表を選択し、「変換してエクスポート」、もしくは、ツリーから「ドキュメントを変換してエクスポート」をします。
💡 CSV形式で部品表が出力されます。
TopSolid’Mold 7を求める方はこちらでご確認いただけます。